雇用機会が創出されない米国経済

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こんにちは~、ビスコです。

前回記事で、米国景気が悪くなり始めたかもしれないということを説明しましたが、今週、発表された市場情報で、今後の米国経済の先行きが示唆されるものがありました。

今後の米国経済の状況を見る指数は、「ADP雇用者数」、「新規失業保険申請件数」、「ISM製造業景況感指数」です。これら3つの指標値から今後の展開を考えてみたいと思います。

この記事のポイントとしては次の通りです。

・雇用状況は横ばい。
・製造業の景況感としては、改善見込みあり。
・早期に雇用回復が望まれるが、それにはコロナ感染の抑制が必要。

予想以上に弱気なADP雇用者数

ADP雇用者数とは、毎月3日に発表される非農業部門雇用者数(NFP)の発表2営業日前に発表され、NFPの先行指数として重要な指標値となっています。

8月のADP雇用者数は次の通りです。

結果:37万4000人
予想:63万8000人
前回値:32万6000人

予想より半分というかなり弱気な結果となりました。前回値が32万人で、これより若干増という感じです。そういう意味では、デルタ株によるコロナ感染の影響により、今後の需要見込みが思ったよりも悪くなりそうと予測されたからだと思います。

過去1年分、全体を振り返ってみたいと思います。

これを見ても5月ピークにその後落ちてきいます。6月以降は横ばい傾向という流れが読み取れます。

次に新規失業保険申請件数についてですが、21年8月の結果としては、

結果:34万人
予想:34.5万人

となりました。若干改善している状況ですね。

推移から見ると5月以降低い数値で推移しており、失業者は大幅に増えてはいないという状になっていることが読み取れます。

雇用に関しては新規の雇用は生まれていないが、新規に職を失う人も限定的という形で横ばい傾向ということが推測されます。

 

次に企業の景況感を見てみると

結果:59.9
予想:58.5

こちらは3月をピークに横ばいといった感じですね。

今回は、前回値よりも上がって、産業(製造業)的には、今後もここ数ヶ月と変わらない状況で進められそうという感触を抱いているようです。

新規雇用は創出できていないが、現在の状態はキープされるということから、今年中ぐらいはなんとか凌げるかもしれませんが、このまま雇用創出が拡大していかないと遅かれ早かれ景気後退シグナルが点灯する傾向にあると思っています。

米国市場の反応

昨日の失業保険申請件数が予想を下回ったことからポジティブな反応となっています。

セクター別に見てみると

原油1バレル70ドルを超えてきたこともありエネルギー株が高いのとここ最近落ち込んでいたヘルスケア群が上がったようです。

ここ最近の傾向を掴むために過去1週間の結果も見てみたいと思います。

1週間を見てみるとヘルスケアでも治療薬を提供している企業よりもその周辺を事業としている企業が上がっていることがわかりますね。コロナワクチンを提供しているような大きなところは過去1週間では特に大きな動きはないようです。

あとは、大型ハイテク系株が強いですね。相変わらずGAFAM&Teslaとなっています。それだけ一般投資家、機関投資家ともに先が読めないということなのかもしれませんね。

機関投資家は四半期の成績を出さなければいけないので、安定確実なところへの投資が集中し、個人投資家も安定確実と思われる企業というところなのかと。

1つ気になったのは不動産関連がここのところ伸びているということです。

ここ3ヶ月の状況も見てみました

8月30日発表があった中古住宅販売制約指数は、
結果:-1.8%
予想:0.3%
と予想よりもかなり悪い結果になっているにもかかわらず、伸びているようです。

現段階では、なぜそうなっているのかはっきりはわかりませんでした。景気サイクル的にもそこまで伸びるとは思えないので、少し興味深いところです。
別で調査をしてみたいと思います。

まとめ

今日は昨日、一昨日に発表された景気指数をもとに米国の景気状況を見てみました。

思った以上に雇用が伸びていない状況で、雇用状況としては全体としては横ばい。デルタ株の影響が大きいと思われます。

製造業の景況感としては悪くなく、今後は改善する見込みがありそうなので、早期に雇用創出できるようになることを期待したいと思います。

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