こんばんは〜、ビスコです。
変異株によるコロナ再流行の懸念によりNY市場は大幅ダウン。ほぼ全面安ですね。一部銘柄よりも全面安の方が意外と安心して見ていられます。というのも、そういう場合は原因がはっきりしていることが多く(今回の場合は、新種のコロナウィルス)、それが回復すれば元に戻るからです。
新種のコロナウィルスが解決される時期がいつかはまだ明確にはなりませんが、このウィルスが永遠と経済に影響を及ぼし続けるというのも歴史から見ても考えにくいと思っています。
・消費者の負担増により消費者の購買マインドは大きく後退している。
・これを受け金利引き上げ時期は22年後半から大きく前倒しと予想されている。
急激に上がり続ける消費者の負担とそにより引き起こされたこと
先週、PCEコアデフレーター指数が発表されました。この名前を聞いたことがないかもいらっしゃるかと思いますので、少しだけ解説します。
PCEというのは、個人消費の実態を表している指数です。消費者物価指数と同じようなものですが、消費者物価指数より幅広く調査されるため信頼性はこちらの方が高いです。
そして、物価変動が比較的激しい食品、エネルギーを除いたものをPCEコアデフレーターと言います。
このサイトでも基本的にコア指数を参照しています。変動率が激しいものを参考にすると経済の全体感が掴みづらくなるためです。特に今のような原油高が大きく進んでいるような状況などでは。
そして、肝心なPCEコアデフレーターの結果についてですが、ここ1年で大きく上がっていることがわかります。特にコロナ新規感染のピークをすぎて、経済が大きく改善しそうという段階の21年4月以降、大きく数値を上げてきています。
この結果を受けて、消費者の消費マインドはかなり冷え込んだ結果となっているようです。消費者マインドは、いろいろな数値で確認できるのですが、直近ではミシガン大学消費者信頼感指数の確報値が発表されています。
ここ1年で15ポイントほど落としていて、下降トレンドになっています。先ほどのPCEコアデフレーターと反する動きをしていて、物が高くなっているから消費を控えるというマインドになっています。
この11月26日の感謝祭を超えたあたりからクリスマスまでが米国で一番消費活動が活発となるシーズンなので、物価高により冷え込んでしまっている状況が悪影響を及ぼすのではないかと思っています。
そうなると米国経済の回復までに時間がかかってしまうのかと思います。
インフレ圧力を抑制するための利上げ時期前倒し?
このようなインフレ圧力が一時的ではない可能性が出てきているので、FRBとしても動きを見せています。その1つがテーパリング(債権購入を控える)ということだと思います。
しかし、それよりも重要なのが、政策金利の引き上げです。
ついこの前まで政策金利の引き上げは、早くて来年11月ごろという予想がされていました。現在では大きく前倒しされて、22年5月に引き上げられる可能性が出てきました。
CMEの利上げ時期予測を見てみると、22年5月と予想しているのは、55.3%にものぼり、過半数を超えてきています
金利引き上げ後の対応
政策金利があがった場合の対応ですが、安全資産(主に金)への資金シフトないし、国債への資金シフトになると思っていますが、今段階ではどちらも不透明なので、様子見という感じですね。
これら以外にも注目しているのは金と似たような性質を持つビットコインです。
もちろん利上げ後すぐにビットコインへ移すというわけでなく、ビットコインの価格ピーク後しばらくは下落傾向になると思っていますので、22年の年末か23年に入ってからの投資先としては考えても良いと思っています。
23年には再び半減期を迎えるため、24年にかけて上がる可能性が高いためです。しかし、今年に入りプレイヤーが多く登場してきているのその時の状況に応じて投資先は検討したいと思っています。
金利引き上げについても、22年に2回、23年にも2回実施される可能性があるので、初回の金利引き上げ後の動向については、アンテナの感度をよくしておく必要があるかと思っています。
まとめ
長引くインフレが引き金となり、金利引き上げ時期の大幅な前倒しが予想されている状況をみてみました。
ここでもコロナの影響が色濃く出ていますが、コロナ収束が見えても見えなくても22年の序盤に1度金利引き上げがあることを想定して、現時点の資金を今後どう動かそうか考えておく必要があると思います。
ただ、段階的な引き上げがされるの可能性が高いので、初回の金利引き上げで慌てる必要はないと思っていますし、長期的に見た場合、株のパフォーマンスが高いこともわかっています。
動かす資金と量を想定しておくというぐらいに現時点ではよいと思っています。