落ち着きを見せる消費者物価、まだまだインフレ圧力がある生産者物価

米国株
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

こんばんは~、ビスコです。

2021年7月の消費者物価指数、生産者物価指数が発表されました。

消費者物価指数はほぼ予想通りの発表値となり、落ち着いてきた感じがします。
しかし、生産者物価指数は、予想を大きく上回りインフレ懸念が残っている状態だといえます。

消費者物価指数の変化と生産者物価指数の変化を見ていきたいと思います。

・消費者物価指数は、6月ぐらい当たりから伸び率が落ち着いてきて、高いレベルではあるが落ち着いてきている。
・消費者物価指数が落ち着いてきている背景は、中古車・トラック市場の落ち着きが消費者物価指数の伸び率低下につながっている。
・生産者物価指数は、エネルギーの高騰、生産コスト増によるサービスマージンの値上げにより予想以上の伸び率を示している。
・今後は、生産コスト増を反映した物価上昇によりインフレ率の高止まりが想定される。

落ち着きを見せる消費者物価指数

7月の消費者物価指数は、ほぼほぼ予想通りの結果となり、市場も安定した状態でした。
前年比:5.4%(予想:5.3%)

前月比:0.5%(予想:0.5%)

過去1年間の消費者物価指数値を見てみたいと思います。

3月~4月にかけて急激に上昇した消費者物価指数も5月以降は緩やかなカーブとなっており、落ち着いている状況になりつつあるのがわかると思います。

米国労働省の発表によると落ち着いてきた要因は、中古車・トラックの指数が伸びなかったことが消費者物価指数の逓減の要因としている。

ただ、コロナ前の遷移を見てみると

2%前後で高くても2.5%となっています。2021年3月まではコロナ前の水準で遷移していたと考えられますが、4月以降はやはりインフレ度合いが高い水準で進んでいる状態と考えられます。

伸び続ける生産者物価指数

生産者物価指数は前年比も前月比も予想を大きく超える結果となっています。

前年比:7.8%(予想:7.3%)

前月比:1.0%(予想:0.6%)

過去1年の生産者物価指数を見ていきたいと思います。

2021年4月以降伸び率の鈍化は見られるものの、右肩上がりというトレンドには変化がないように思います。

米労働省の発表によるとエネルギーの大幅な上昇と旅行サービスや卸売、小売サービスのマージン拡大による上昇が主な要因とされています。コスト上昇圧力による利益確保のためのサービス価格上昇が要因となっています。

コロナ前の1年間を見てみると

2%未満がほとんどであり、現在の水準がいかに高いかがわかると思います。

まとめ

今日は、月に1度発表される消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の7月傾向を見てみました。

消費者物価指数の伸び率は減少となり一見するとインフレ圧力がなくなったかのように見えますが、詳細な項目で見るとエネルギー上昇にともなう企業の生産コスト増を背景に、企業のサービス価格が高騰する傾向にあるというのが見えてきました。

現時点では、まだ消費者への影響は少ないようですが、数か月後には原材料不足などによるコスト増の転嫁影響は出てくると思います。そうなるとインフレ率が高止まりして、金利引き上げが早まるという可能性もあると思います。

しかし、その場合、企業のコスト増による影響で消費者が仕方なくお金を使っているという状況になるので、経済的にはあまりいい状況はならず、その後の米国経済を停滞させる可能性があります。

そうなると米国株への影響もでてくるので、向こう数か月は注意してこの数値の変化をウォッチしていく必要があると思います。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
最後までありがとうございます。応援ポチお願いします。
米国株
biscoをフォローする
ビスコの米国株投資
タイトルとURLをコピーしました