不安定な環境下でも、米国企業は堅調さを取り戻しつつある

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おはようございます。ビスコです。

昨日、米国経済指標の耐久財に関する出荷、受注の経済指標値が発表されました。結果としては、今後の企業の設備投資は堅調というふうに読み取れる内容でした。

・耐久財受注は大きく回復してきている。
・特に民間航空機関連の受注が回復してきている。
・ただし、本格的に正常化するには新興国でのコロナ回復の見通しが立たないと難しい。

企業の設備投資は徐々に回復へ

耐久財とは、自動車や家具、航空機など耐久年数3年以上の消費財のことで、この消費財の出荷額と新規受注額が毎月末米国商務省からされます。

発表される内容としては、次の3種類の出荷と受注あり、全耐久財を集計した結果と輸送機器を除いた耐久財と防衛関連を除いた耐久財です。

企業の設備投資の先行指標として捉えられます。結果は次の通りです。

全耐久財
出荷:-0.5%
受注:1.8%

輸送を除く耐久財
出荷:0.5%
受注:0.2%

国防を除く耐久財
出荷:-0.4%
受注:2.4%

引用:米商務省

受注の中でも民間航空機に関する設備が大きく伸びていることから、今後の航空機輸送における民間企業の見通しが明ることが伺えます。

国防を除く耐久財の受注額は、コロナ前の水準に戻っているので、すでに米国の経済状況的には次の段階に入っていると言えると思います。

懸念は材料供給不足か

ただ、1つ懸念点は、材料の供給不足によるリードタイム増です。受注はされたが、材料供給により製品の市場への投入時期が今までよりも伸びることです。

そして、リードタイムが長くなることで、インフレ圧力も強まる傾向が見られます。その結果、消費者の負担増となり、経済がうまく回らないことが予想されます。

材料供給不足は、新興国でのコロナ影響により、先進国への材料供給が追いついていないことが原因なので、今しばらく解消には時間がかかりそうです。

ファイザー、モデルナのワクチンの月生産本数は3.47億本ということを考えると世界人口が2回接種するまで40ヶ月ぐらいかかりそうな見込みですね。

全人口が2回接種しなくても、沈静化は加速する可能性はありますが、それでもあと数ヶ月で解消するとはとても思えないです。

しかも、3回目ブースター接種が必要ということになると、今しばらくワクチンは不足気味というのは否めません。

これらを総合するとFRB議長が発表した今後数ヶ月はインフレ圧力が続いた後、インフレは落ち着くというのも予想より長引く可能性が高いのではないかと思います。

そうなると金利引き上げタイミングはもう少し早まる可能性があるので、投資先はより一層注意しておく必要があると思います。

まとめ

今日は、米国商務省が発表した耐久財の出荷額、受注額の結果をみて、現状がどうなっているのかを考えてみました。

企業の設備投資は明るい見通しという結果でした。特に航空機関連の設備投資が回復してきていることがわかりました。

米国経済の正常化に向けても、新興国でのコロナ回復がみられないと本格的には正常化しないのは以前から分かっていることですが、ますますその懸念が深まったように感じます。

しばらくは焦らず、様子見が安心していられるのかと思いました。

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