米国景気指数はマチマチ、このような時に投資家が取るべき行動は?

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こんにちは〜、ビスコです。

昨日は、いくつかの景気指数発表があり、米国市場はダウ、ナスダック、S&P500どれも反発という結果になりました。しかし、発表された景気指数をみてみると状況が読みにくい状態だと思い、今後の動きについて考えてみました。

・製造業は回復傾向にあるが本格化回復フェーズに入った状況ではない。
・エネルギー関連が上昇しているが、原油高に引っ張られているだけ。
・セクター別の割安度合いを見てみると金融セクター以外は、割高という結果になっている。
・現状は、楽観的に投資できる環境ではないので、現金保有率を高めにしておきたい。

米国市場反発の裏には

昨日、米国市場が反発した主な理由はニューヨーク連銀製造業景況指数が予想を超えて大きく上がったからだと思いもいます。

ニューヨーク連銀製造業景況指数
予想:17.9 結果:34.3

この数値は、2012年を100として、そこからの偏差を示しています。なので、単純に先月よりかなり良くなっているということがわかります。

2020年1月からの動向を見ても2020年7月以降20前後を行ったり来たりしていたのが30を超えてくるようになりました。

 

ただ、一方で、同日に発表された鉱業生産指数(前月比)というものもあり、こちらは単純に前月比を数値化しているものになります。

予想:0.5% 結果:0.4%

と結果はすこし渋い状態になっています。2020年5月以降ほぼプラスで遷移しているので、徐々によくなっているのですが、ここ数ヶ月の指標値の触れ方が双方で反する形になっているのが気になる点です。

ニューヨーク連銀製造業景況指数は、ニューヨーク地区に限った話なので、細かいところで異なるのかもしれませんが、傾向が異なるというのは注意してみないといけない時だと思っています。

鉱業生産指数とともにみないといけないの指数として同日に発表されている設備稼働率があります。こちらはFRBが発表している数値で、鉱業部門の生産能力に対する実生産量の割合となっています。80%を超えると投資が活発化という風に考えられている指標地となっています。

設備稼働率 予想:76.4% 結果:76.4%

予想と結果に乖離はなく、2020年5月以降逓増する形ではあるのですが、80%付近まで上がってきているわけではないです。

ここまでの状況を整理するとニューヨーク連銀製造業景況指数で大きくあがってはいるものの、米国の製造業、鉱業部門全体でみるとそこまで回復していないのではないかという判断もできます。

もちろん回復傾向ではあると思っています。

米国市場の動向

昨日の米国市場主要銘柄の動きを見てみるとなんかFacebookだけいけてないような感じに見えますね。ツリーマップのど真ん中にあるからよりそう見える。

ここで着目するのは、ここ最近冴えなかった右下に位置するエネルギーセクターの銘柄群です。3%以上の上昇を見せています。

コモディティ、金属関連の動向

エネルギー株が上がっている理由は、原油価格が1バレル70ドル越えを推移しているからですね。そして、農産物も上がっています。逆に金属系は下がっている傾向にあります。

 

セクター別の動向

セクター別で見た場合、ここ1週間で目立って上昇したのはエネルギーセクターのみです。若干、素材セクターも上がってますが微々たるものです。景気さくるからするとエネルギー素材系が上がり始めるのは景気拡大終盤というあたりで、再びエネルギーが伸びるのか、本当にそうなのでしょうか?

セクター別のPER、FW PER、PEGを見てみたいと思います。PER、FW PERについては、このブログ内で紹介してきましたが、PEGは初めてだと思います。

PEG = PER ÷ EPS成長率」で算出されます。

今までもこの数値としては見てませんでしたが、利益成長率とFW PERの相関関係で見てきました。PEGは、1を下回ると割安、1〜2が中間、2以上割高という判断となります。個別銘柄で見るなら0.5以下となっているものに投資したいですね。

セクター別でみると1以下となっているのは、金融系しかありません。まだ成長の望みがありそうなのは、素材、小売(景気循環)、通信、産業(日本語にするとこれで正しいのかちょっと不安ですが。)の4セクターしかありません。

エネルギーは割高ですし、先日HDの決算結果でも触れた不動産に関してはかなり割高ですね。

この結果からすると金融以外はちょっと手を出しにくい状況です。

まとめ

今日は、製造業の景気動向を示す3指標をみるとともにセクター別の動向を見てみました。

この結果からすると製造業は回復傾向にあるが、本格的な回復はもう少し様子を見た方が無難であると思います。

そして、セクター別にみる限りは景気拡大フェーズを過ぎ、次のサイクルを開始するかの如く、金融セクターのみが投資対象として割安という状況です。

今すぐどこかにかけるというよりも、割安で事業安定が図れる企業への投資か、金融関連への投資が無難かと思います。

めぼしい銘柄が見つからないということであれば、一旦、現金保有率を高めにしておくのが良いと思います。

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