こんにちは〜、ビスコですl。
今週は、大きな経済指標値の発表はなく、プラス、マイナスに触れる大きな要因というのはないので、企業の実力値での取引がされやすいと思っています。
そこで、7月末〜8月にかけて4半期決算だけでなく、再度中国株企業の決算結果がどうだったのかを振り変えてみようと思います。
・アリババ、バイドゥは手放しでかなりよい財務状況と言える。
・テンセントは、財務的には不安定ではないが、レバレッジを生かして事業運営している状況。
アニュアルレポートを読む視点
決算書から、分析好きな方々が研究して色々な数値を出してきていますが、どう使うかという点において、シンプルに考えていくのが良いと思いますので、見る箇所はそんなに多くないです。
私は、ピーター・リンチ流の見方がしっくりきているので、それで分析していきます。その場合企業を見る視点は、次の2つです。
・株主資本に対する負債状況は?
アリババのファンダメンタルズ
アリババの決算書はもちろんアリババのサイトに載っているので、詳細はそちらを確認してもらえればと思います。
バイドゥのファンダメンタルズ
同じようにバイドゥのファンダメンタルズを見てみたいと思います。バイドゥはかなり読みやすいように最初にまとめられています。
冒頭のサマリーで必要な情報(流動資産、長期借入金、株主資本)がまとめられています。
現金相当は、162,184(M RMB)、長期借入金は、7,427(M RMB)となっており、比較するまでもなく全く倒産する恐れはないです。
長期借入金:株主資本 = 3.9% : 96.1%となっており、こちらも比較するまでもなく超優良企業と言えると思います。
発行株式数は、過去10年の遷移をみて見ると、若干減っていますが、ほぼ横ばいですね。現在の財務状況からするとまずまずだと思っています。
テンセントのファンダメンタルズ
次はテンセントのファンダメンタルズです。こちらはホールディングスだからなのか、アニュアルレポートのどこに必要情報が載っているのか非常にわかりにくかったですが、キャッシュポジションの比較がすでに算出されてました。
現金相当から長期借入と支払手形が差し引きされて、11,063(M RMB)と出ています。
一応、プラスになっていますが、現金、借入金の規模からすると僅差という印象です。
株主資本は、159,847(M RMB)となっています。
長期借入金 : 株主資本 = 60.8% : 39.2%
となっており、ボーダーラインからすると負債過多となっており、あまりいい状況ではないように思えました。
フリーキャッシュフローの伸びは右肩上がりなので、そちらの面から見ると収益を上げられているが、借入金でレバレッジをかけて稼ぎに行っている状態なのかと思います。
今後もこの点はウォッチしていく必要があると思います。
まとめ
今回は、中国大手IT企業の財務状況を見てみました。業績好調の3社ですが、財務面では少し違ったように思います。
2〜3の数値を確認するだけで違い出てくるので、投資する時に少し確認してもらうと世間で騒いでることが本当なのかどうか、違った見方ができるかと思います。
中国企業の財務面のポイントは次のようになります。
・テンセントは、かなり収益をあげらえているが財務面では安定かというと他2社と比べると冒険している感じ。
・今年度は中国当局の規制が続いているので今年度の業績には注視していく必要あり。