この記事では景気後退時期に備えておススメの個別銘柄(ヘルスケア)を紹介します。
何を基準に選ぶか?
これは前回の記事で触れたのここでは割愛しますが、これらのセクターを選択する背景としては景気後退時に市場から退場しないため、資産を動かしづらい状態にしないため、ということを第一に考えて、選定するというのが良いと考えているからです。
おススメの個別銘柄(ヘルスケア)
前回記事では、狙うセクターはヘルスケアセクターか、生活必需品セクターといいましたが、このうちヘルスケアセクターの個別銘柄となる選択肢はかなり多く、基本的な投資スタンスにより変わってきます。私の場合は、安定型でありながらキャピタルゲインも狙いたいので、次のようなものを選択するのが良いと思っています。
- NVO(ノボ・ノルディスク)
- JNJ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
- AMGN(アムジェン)
NVO
NVOは、ヘルスケアの個別銘柄では王道の1つだと思います。ノボ・ノルディスクは業界の人には超有名な企業ですが一般的にはあまり知られていないかもしれないですね。
デンマークのバイオテクノロジー/医薬品メーカー。製品の開発、製造、販売まで一貫して実施しており、糖尿病治療薬が主力製品となっています。それ以外にも止血管理、成長障害、 代替ホルモン治療などの分野も手掛ける。メインは糖尿病なので、糖尿病患者が先進国で増え続ける限りこの企業は潰れることはないと思います。(かなり大雑把な言い方ですが)
NVOの特徴
NVOの特徴は右肩上がりの上にヘルスケアでは珍しく株価のトータルリターンがかなり高くCAGR平均15%オーバーとなっているところです。
個別銘柄で注目すべき指標の1つにフリーキャッシュフローがあります。フリーキャッシュフローがプラスで遷移していれば当面の資金繰りには問題なく、配当も安定して支払われることが期待できます。
NVOは過去2007年~2016年までは右肩上がりで、その後はほぼ横ばいですが、かなりの余裕があるので、2020年12月に米国の同業他社を買収しているので、米国市場での売り上げ拡大、業績回復を期待したいところです。
JNJ
JNJも、ヘルスケアの個別銘柄での王道の1つだと思います。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、日本では薬局屋さんで日用雑貨をよく見かけると思うので、日用品をメインに提供している企業かと思っている方も多いと思います。しかし、この企業の主軸事業は、医薬品、医療機器・診断、消費者の3部門で構成され、世界最大規模の多角的ヘルスケア企業です。
セグメント別の売り上げ構成を見ると医薬品55%、医療機器28%、消費財17%で、一番大きく売り上げているのは、医薬品です。最近ではコロナワクチンの提供でもニュースになっていたりしますね。
JNJの特徴
JNJは連続増配銘柄で有名で、59年間連続増配となっています。株価も過去10年見ると基本右肩上がりのトレンドで一時的に落ちたとしても全く心配いらない銘柄です。この全く心配いらないというところが重要ですね。
というのも、長いこと投資していても、相場は大小あれど動くわけで、世界中で有名な企業の株でさえ株価が落ちて来ればそれはいい気分ではないです。そして、そんな中、株価が落ちても不安感を全く抱かない銘柄というのは狼狽売りすることもなく長期投資とした時に大変心強いと思います。
爆発的な値上がりは期待できませんが、定期的に購入して、気づいたら評価額が倍増していた!!といった感じの銘柄です。
AMGN
アムジェンは、バイオ医薬品の草分け的な企業で、世界一のバイオ製薬会社です。腎臓病治療薬やがん支持療法薬を専門的に開発してきた歴史を持ちます。
AMGNの特徴
まとめ
今回はヘルスケアセクターで選ぶ景気後退に強い銘柄を選択してみました。すべての銘柄が全く下落しないわけではないですが、長期的には右肩上がりの安定した銘柄となっています。
3銘柄を直近10年で比較してみるとAMGNがもっと成長率が高く、CAGR17.9%となっています。
値動きが安定的なNVO, JNJを選択するもより、多少リスクを取りつつ長期目線でAMGNを選択するのもありだと思います。景気後退期の銘柄選択の参考になればと思います。