昨日、消費者物価指数(CPI)の発表がありました。この指数は、一般消費者の購入価格の物価変動に関する指数で、一般的にインフレ状況を測る指数となっています。
先日の記事で触れたようにこちらの記事で書いたように生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)の両方を見て状況を考えていくことが重要です。
・しかし、投資家心理は弱気で、米国市場へ資金が向いていない状態です。
・債券、金、原油にも資金が向かっていない。
・投資家心理が弱気となっている今が優良株を割安で買えるチャンス。
予想を下回る結果に
消費者物価指数も食品・エネルギーを除いたコアCPIと食品・エネルギーも含めたCPIの両方があります。8月の消費者物価は、次の通りです
CPIもコアCPIも予想を下回る結果となっています。特に、重要なのが、変動が激しい食品・エネルギーを除いたコアCPIだと思います。
コアCPIに絞って過去2年間の傾向を見てみたいと思います。
前月比は2020年以降、予想を裏切る形で推移していますが、これはコロナ感染者数の波が影響していると思います。
第1波:2020年4月
第2波:2020年7月
第3波:2020年11月、12月、2021年1月
という形でピークが去ったと思ったら再び感染者数増加というループを繰り返していることによると思います。
2021年4月〜6月にかけては、予想値を大きく上回る形でインフレ圧力が大きくこのまま続くように思えましたが、8月は予想を下回る結果でFRBが発表しているように一時的なインフレ圧力だったのかもしれません。
9月以降のポイントが8月を下回るようであれば、インフレ圧力は一旦落ち着きを見せたと思って良いように思います。
前年比数値は、予想とそこまで乖離していないですね。6月以降ポイントが下がっているので、こちらもインフレ圧力は弱まっていると考えて良いように思います。
米国市場の反応は冷ややか
インフレ圧力が弱まったことを受けテーパリングは延期と考えられていると思いますが、9月14日の米国市場は弱気相場となってます。
マイクロソフトを除くハイテク系もほぼほぼ下落、一部のヘルスケア株を除いて全面安という展開です。
米国市場がこれだけ下げているので、どこに資金が行ったのか?国債に向かったのかと思いきやそうでもなさそうです。
取引開始時は高くなりましたが、現在は落ち着いて前日(9/13)とそれほど変わらない状態です。
ゴールド、原油も変化なしの状態です。
冷え込む投資家心理
投資家心理を示す指数は、31とイーブンを表す50を大きく下回っている状態なので、多くの投資家はインフレ圧力が弱まったからと言って、すぐに買いに迎えるほど安心した状態ではなく、買い控えという状態になっているようです。
まとめ
今日は、消費者物価指数(CPI)についてみてみました。
指数から判断するとここ数ヶ月懸念されていたインフレ圧力は弱まりつつあるという状態がわかりました。
しかし、それに伴い米国市場に資金が向かうかと思いきや投資家心理は、今までと違ってすぐには買いに向かわないようです。
多くの方がコロナの状況が落ち着かないと米国市場が上向きづらいということを過去1年間の状況を見て思い始めたのかもしれませんね。
米国経済の成長を疑わないならば、皆が弱気となっている今が買いのチャンスだと思います。特に、全面安となっているような今日のような時は良い株も軒並み下げている可能性が高いです。
成長株、優良株が割安になってないかチェックが必要ですね。そのような銘柄を見つけて、投資で未来を切り開いていきましょう。